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常温で氷がゆっくりと溶けていくように、自分の輪郭がぼやけていく  カランと音を立てたときにはもう だいぶ元の形がわからない

なんだか頭がぼうっとして 身体が暗闇に沈んでいくような感覚 ときどき頬を伝うものがある 何に思いを巡らせるわけでもなく ただ時間だけが過ぎる 

夜は明けるだろうか  明日はくるだろうか  くるとしたら、前を向いていますように  愛する人に明るい未来が待っていますように

こんなときに浮かんだことがやさしくて よかった